修了生メッセージ
大学院修了生からのメッセージです。
独立行政法人国立病院機構さいがた医療センター 診療看護師
K.H.さん
Q:今、どのような部署で、どのように働いていますか。
A:看護部に所属し、看護部長室配置です。脳神経内科80床を中心に、組織横断的に活動しています。昨年度は、脳神経内科病棟配置の看護師として三交代の勤務をしながら、診療看護師としての仕事に取り組みました。病棟の看護師として、日々の担当患者の看護、夜勤業務、院内の係・委員会活動等を行いつつ、指導医師・病棟看護師長と調整して、卒後研修の時間を徐々に確保し経験を積みました。
当院の場合は、診療看護師も特定行為研修修了者も前例がありませんでしたので、自身の研修と並行して、特定行為の手順書の作成、実施の際の医療安全上の規定の作成、診療看護師の業務規程の作成、看護師長会・医局会・管理診療会議での診療看護師の仕事内容の説明等、基盤の構築に取り組みました。現在は日勤のみで、一定程度自立的に仕事をしています。
Q:診療看護師の知識を生かしてどのような活動をしていますか。
A:手順書に基づいた看護師特定行為として、入院患者様の胃瘻交換・気管カニューレ交換・膀胱瘻カテーテル交換を行ったり、呼吸状態の悪化した患者や、人工呼吸器装着中の患者の、動脈血ガス分析をして、酸素投与量を検討したり、人工呼吸器の設定変更を行ったりしています。
当院は、脳神経内科の常勤医は一名のみ、内科の常勤医は不在という状況にあり、外来診療の時間帯は、脳神経内科病棟が医師不在となる場合も多いので、入院中の患者の病状悪化や、合併症の発生が疑われた場合には、事前に医師と調整した治療計画をもとに、問診・身体診察の実施、検査指示・処方箋・指示表記載の代行入力等、診療の補助をしています。身体所見と検査結果を確認しながら、肺炎、腎盂腎炎、胆嚢炎、蜂窩織炎等の感染症の患者に抗菌薬の投与を行ったり、脱水症で入院してくる患者様に、輸液による補正を行ったりしています。
Q:これから診療看護師を目指す人へのメッセージを教えて下さい。
A:佐久大学大学院で学んだことを、実際の現場の状況と照らし合わせながら、少しずつ実践しています。うまくいかないことも多く頭を悩ませる毎日ですが、勉強になることばかりです。診療看護師の仕事を通して、看護師として、人として、成長させてもらっています。